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ゲストブログ:IDC Financial Insights アソシエイト・バイス・プレジデント、マイケル・アラネタ氏

July 14, 2021

デジタルネイティブな基幹システムへの投資は、ビジネスの観点から正当性を証明しましょう

過去数年間の銀行調査で明らかになった「勘定系システムの刷新」という野心的な計画は、多くの場合……

過去数年間の銀行調査で明らかになった「勘定系システムの刷新」という野心的な計画は、多くの場合、単なる計画にとどまり、実行に移されることも、期待された規模や取引量に結びつく兆候も見られないままでした。

そこで、2021年のアジア金融サービス会議(Asian Financial Services Conference 2021)で、調査対象となった銀行の40%という例年を上回る割合が「今後3年以内に勘定系システムを刷新する」と回答したことに、私たちは大きな関心を寄せました。Thought Machine社の協賛によるデジタルラウンドテーブルで調査した結果、以下のことが判明しました。

  • 「新しい銀行業務の世界」に対する勘定系システムの準備状況を1(準備不足)から5(万全)の5段階で評価してもらったところ、加重平均は2.7でした。これは、現在の勘定系システムが将来のニーズに対して著しく不十分であるという懸念が強まっていることを示しています。
  • 回答者の55%が、現在の勘定系システムから移行する主な理由として、リアルタイム機能の欠如を挙げています。 (例:勘定系システムにおいて、記帳が日次締め処理の一部としてのみ生成されるなど) また、ビジネスプロセスやワークフローの自動化が困難であることも理由として挙げられました。
  • 銀行が長年抱えてきた製品投入までの課題を解決しようとする中で、製品開発は新しい勘定系システムを導入する主要な動機となっています。70%強の銀行が、比較的シンプルな製品機能の導入に3ヶ月以上かかっていると回答しました。 (消費者ローン製品の支払い猶予期間の設定などが例として挙げられました)

IDC Financial Insightsによる勘定系システム調査から得られたこれらのデータやその他の多くのポイントから、「より優れた」勘定系システムへ移行するメリットについては広く認識されているようです。特筆すべきは、変革の原動力が明確にビジネス主導であるという点です。回答者の75%が、勘定系システムの刷新や変革の議論を主導するのはIT部門ではなくビジネス部門であると断言しています。

勘定系システムへの投資が新たな波を迎える今、非常に興味深い時期にあります。ビジネス部門が主導権を握ることで、勘定系プロジェクトはより勢いを増す可能性があります。さらに、次世代の勘定系システムは、従来のシステムとは比較にならないほどのビジネス能力を備えているため、経営層にとって魅力的に映るはずです。それは、製品開発の効率化、顧客一人ひとりに最適化された体験とエンゲージメント、そしてビジネスルールやプロセスにおける柔軟性の向上です。IDCは一連のデジタルコアに関するレポートの中で、これらの能力を「超軽量(ultra-lean)」「超パーソナライズ(hyper-personalised)」「極めてアジャイル(extremely agile)」という3つの柱として定義しています。この新しいデジタル勘定系システムは、IT部門の経営陣が当然のように求めるコスト効率や導入の容易さを超え、ビジネスに競争優位性をもたらすことを約束します。  

この「ビジネスファースト」な勘定系刷新の成功例は、すでにアジア太平洋地域で見られ始めています。デジタル勘定系システムをいち早く導入した既存銀行やネオバンクは、より迅速かつ低コストでシステムを展開・拡張しており、一部のチャレンジャーバンクがビジネス目標を達成できていないという残念な事例がある一方で、急速かつ高い収益性を伴う成長を遂げています。

ビジネス上のメリットが非常に魅力的であることは間違いありませんが、それを支えるもう一つのトレンドは、ビジネス部門が引き起こした変革をIT部門がいかに実現できるかという点です。近年のプラットフォームの進歩により、新しいデジタル勘定系システムへの移行はかつてないほど容易になりました。基盤となる技術インフラやプロジェクトの導入手法が、リスクを大幅に低減させています。クラウドネイティブで、堅牢なオーケストレーション、粒度の細かいマイクロサービス、API機能を備えた現代的なデジタル勘定系システムは、コンポーネント化された段階的なアプローチを可能にし、統合や移行をより簡単かつ短期間で、低リスクなものにしています。

ビジネス部門とIT部門が協力して勘定系プロジェクトに取り組み、この地域における勘定系システム投資の新たな波を切り開くための新しい方法をご紹介します。Thought Machine社の協賛により作成したホワイトペーパーは、以下から ダウンロードできます

¹ 出典: IDC Perspective: Toward a New Generation of Core Banking Systems: The Capabilities to Change and Change Well in the New World of Financial Services, Doc #AP46528820, 2020年10月)