Thought Machineでは、英国政府のガイダンスに基づき、男女間賃金格差を算出しています。
男女間賃金格差とは、全従業員における男性と女性の平均賃金(平均値または中央値)の差を指します。
従業員数が250名を超える企業(Thought Machineを含む)は、前年度のデータを用いて、男女間の賃金格差の現状を毎年公表することが法律で義務付けられています。以下のデータは、2023年4月時点における当社の男女間賃金格差の状況です。
このデータは同一労働同一賃金の達成度を測るものではありません(同一の仕事に対して男女に同等の賃金を支払うことは法的義務です)。データを集計して見ることで、ビジネス全体における男女間の賃金格差の全体像が浮かび上がります。また、このデータは、男女がどのような職種に就いているか、そしてどの給与帯にどちらの性別が多く、あるいは少なく配置されているかという実態も明らかにしています。
これは、Thought Machineがビジネス全体における男女間の賃金格差を客観的に見つめ、なぜそのような差が存在するのかを自問する機会でもあります。
当社では、以下の項目についてデータを収集・分析しました。
- 男女別の平均時給
- 男女別の賞与
- 給与四分位別の男女比率
2020年以来、当社は従業員リソースグループ(ERG)を活用し、組織全体で女性の採用と定着を促進する戦略を実行することで、ジェンダーバランスの改善に積極的に取り組んできました。2020年には25%だった女性の採用比率は、2022年には34%まで上昇しました。しかし残念ながら、2023年はエンジニア職の採用が限定的であり、女性候補者の母集団が少なかったため、女性の採用比率は低下しました。この格差を縮小するために現在講じている具体的なステップを以下に示します。
男女の賃金格差是正に向けた取り組みについて、前向きな進捗をご報告します。2020年に20%だった格差は、2023年には18.3%に縮小しました。この1年間で、中上位および上位の給与四分位における女性の割合は36%増加しました。この進展により、これらの層における女性の割合は、中上位四分位で15%から18%へ、上位四分位で12%から14%へと上昇しました。2023年の男女の平均時給差は18.32%であり、これは男性の時給が女性より18.32%高いことを意味します。また、中央値による比較では、男性の時給が女性より19.6%高いという結果となりました。
改善は進んでいるものの、Thought Machineの従業員構成において、依然として女性よりも男性の割合が高いという現状を認識する必要があります。これまで段階的な変革を実施してきましたが、その変化は緩やかなものです。劇的な年次変化を期待するのではなく、今後も継続的な改善を見込んでいます。さらに、高給与帯よりも低給与帯の職種に女性が多く配置されている傾向も続いています。この傾向は業界特有の構造的な要因によるものであり、私たちが主体的に取り組んで変えていくべき課題です。
賞与格差
- 集計の結果、賞与を受け取ったのは男性24名、女性9名でした。当社では基本給に対する賞与は支給していませんが、営業インセンティブや採用紹介報酬を支給しており、本レポートではこれらを賞与として分類しています。
- 男女間の賞与格差は78%でした。これは主に、営業チームにおける男女比の偏りが原因です。営業職のインセンティブは採用紹介報酬よりも大幅に高額であるため、これが賞与格差をさらに広げる要因となっています。
- 賞与の格差は、2022年の89%から2023年には78%へと縮小しました。これは、2022年に営業およびセールスエンジニアリングチームの採用を強化したことで、女性が営業インセンティブの対象となる機会が増えたためです。
2023年4月


当社では毎年、女性の採用数を増やすべく取り組んでいます。具体的には、女性の候補者への積極的なアプローチ、大学のダイバーシティグループとの連携、女性エンジニア向けのミートアップへの参加や登壇などを行っています。その結果、女性の採用比率は2020年の25%から2022年には34%へと着実に向上してきました。しかし残念ながら、2023年は採用活動自体が縮小したため、この勢いは一時的に停滞しました。
当社では、性別ごとの昇進や昇格の状況をモニタリングしています。2022年から2023年にかけて、組織内での構成比と比較して、男性よりも多くの女性が昇進したことを報告できることを嬉しく思います。その結果、中上位および上位の給与四分位に属する女性の数が増加しました。
前述の通り、男性よりも女性の方がジュニア職に就いている割合が高く、これが賃金格差に即座に影響を与えています。しかし、組織全体で女性の昇進を継続的に促進することで、この傾向は賃金格差のさらなる縮小につながると考えています。
インターンの採用は、特にエンジニアリング部門においてジェンダーダイバーシティを強化する一助となっています。ソフトウェアエンジニアリングの学位を取得する女性が増加していることを活かし、2021年以降、毎年50%以上のインターンが女性またはノンバイナリーと回答しています。ただし、インターンは通常ジュニア層であり給与水準も低いため、これが下位給与四分位における女性の割合を高める要因にもなっています。それにもかかわらず、私たちは全体的なダイバーシティを向上させるために、この戦略を継続する方針です。
さらに、インクルージョン・カウンシルが人事部と連携し、より包括的なポリシーの構築に取り組んでいます。その一環として、長期休暇を取得した従業員向けの「職場復帰プログラム」を刷新しました。この新しい枠組みには、休暇準備を支援するための包括的でアクセスしやすいドキュメントやガイダンスの整備が含まれています。加えて、産休や養子縁組休暇から復帰する女性や主たる養育者、およびそのマネージャーをサポートするための新しいコーチングプログラムも導入しました。これにより、復帰後のスムーズな職場復帰を目指します。
また、更年期障害、職場での性別移行、ジェンダーアイデンティティに関するポリシーも導入しました。これらのポリシーは組織全体のインクルージョンと教育を強化するものであり、定着率の向上と離職率の低下を通じて、賃金格差の是正に直接貢献します。
今後、格差是正に向けてどのように前進していくか
女性およびマイノリティジェンダーの採用を積極的に推進し続けます。
- 採用数は減少傾向にありますが、今後も散発的な採用は継続します。採用チームは全職種において具体的なアウトリーチ目標を掲げており、ジェンダーダイバーシティの観点から一定の割合の候補者にアプローチできていない場合、面接に進むことはできません。
メンターシップの枠組み
- 2023年第2四半期にメンターシップの枠組みを導入し、希望者が各自で登録を行う仕組みとします。人事チームは、効果的なメンター・メンティー関係の構築方法や、優れたメンターとしてのあり方について参加者を指導し、有意義で成功につながる関係性をサポートします。
- メンタリングは全ジェンダーを対象としていますが、一定の役職以上の社員がメンターを務めることを義務付ける基準を設けることで、より多くの男性がメンターとしての役割を担うようにします。
- メンティー(指導を受ける側)の選定にあたっては、組織内で女性の割合が高いジュニアおよびミドルレベルの従業員を優先します。これにより、より多くの女性がメンタリングを受ける機会を得られるようになります。
サクセッションプランニングと社内異動
- 2024年より、社内の異動および昇進状況をジェンダー別に追跡します。この先を見据えた取り組みにより、組織全体でどのように個人をサポートしているかを慎重に把握し、最終的には従業員に機会を提供し、女性のさらなるキャリアアップを促進します。ベースラインの測定後は、女性やマイノリティジェンダーの社内異動を年々改善するための戦略を検討する予定です。
- 人事チームは、組織内の主要な役割を担う後継者を特定するためのサクセッションプランニング(後継者育成計画)の策定を進めています。今後は、これらの後継者候補における男女比を継続的にモニタリングしていきます。
Thought Machine チーフ・ピープル・オフィサー、マット・ウィルキンス

